現社名はアバックと呼びますが、「チロン」の温風塗装機と言ったほうが、ご存知の方が多いでしょう。
50年以上前にドイツチロン社にて開発された塗装機で、流体力学を応用して、スプレーにおける周囲への飛散を驚異的に減らすことができる、低圧塗装機のトータルシステムです。
2005年にドイツチロン社は、イタリアのABAC社に、この温風塗装機チロンの商権を委譲し、現在はABACの商標で世界に流通するようになりました。
それに伴い、日本での販売法人として「チロン・ジャパン」から「エムオースプレイング」という社名の変更がなされましたが、従来どおり、同一の日本法人によりABAC塗装機が流通しています。
塗装専門サイト玄人本舗では今まで、このABAC低圧温風塗装機の取扱いはありませんでしたが、ようやく取引上の接点ができまして、皆様にご紹介できるようになりました。
さて、私がチロンを知ったのは、かれこれ25年以上前になります。塗装業界のサービスショーなどに出かけて行って、何度かこのチロンにお目にかかりました。一般的なスプレーガンと比べると、チロンはそのガン本体の外観から「無骨だな」と感じました。これで繊細な塗装ができるのかな、というのが第一印象。デモを見てみると、ノズルの先から発射されているであろう塗料の霧が、まったく見えない。けれども被塗物には間違いなく「色」が付いているのです。もちろん回りに飛散する霧など、全くと言っていいほどありません。このことから、今では塗装業界でよく言われる、塗着効率がいいということは、一目で解りました。
当時、低圧という概念は塗装機では存在せず、「環境配慮」ということを謳うメーカーもほとんどありませんでした。そのような時代ですから、どれほど売れたかどうか確かではありませんが、最近エムオースプレイングの担当者に尋ねると、当時から、私の想像よりはるかに多く売れていたようです。
特に近年、注目を浴びるようになった「光触媒」の塗装施工には、相当の数が使用されているようです。理由は重いコンプレッサーなど持ち込み不要で、100V電源さえあればすぐに塗装できるため、出張での施工に便利であること。もうひとつは比較的新しい業種であるため、塗装機器というものに固定概念がないため、現場にフィットしたのだと考えられます。さらに、液剤メーカーはこの「チロン」を施工の標準機器に推奨しているケースも多いようです。
また、このアバック低圧温風塗装機は、液剤の塗装(噴霧)だけでなく、建築の内外装パネルの塗装や、木工塗装、工場での塗装ラインまでカバーする機器まで用意しています。 さらに本格的な自動車の補修塗装の領域まで対応は可能。ただ、ABAC低圧温風塗装機を実際に自動車の補修塗装に使われいるケースは、まだまだ少数。これは、塗装職人さんの「固定概念」がジャマして、いわゆる「食わず嫌い」なのかなと想像しています。
【構造】
一般スプレーガンと比べて大きく違う点は、コンプレッサーの替わりに専用ブロア(あるいはタービンとも言う)で大風量のエアーを作り出して、緩やかな風をハンドガンへ送り込み、塗装する方式であり、しかもその風は温風(ドライエア)であることです。低圧(流速の遅い)の温風であるため、塗料の乾燥はスムーズに行われ、ミストの跳ね返りがなく、塗着効率(90%)がとてもよい。また、ハンドガンには塗出の調節はなく、エアの流量調節のみで行うシンプルな構造になっています。
それではABACのラインナップを紹介させていただきます。画像をクリックすれば詳細頁へ行きますので、ごらんください。
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