■エアブラシの新しい波は 「ガンアクション」 へ・・・。 フリーハンドの使い方を追求すれば、この動きになった。
エアブラシは各メーカーから多くの機種が発売されています。どれを選べばよいか、選択に迷うところです。ここではエアブラシの機能について動作別(アクション)に、解説をしたいと思います。
まず、エアブラシを機能別に分類すると、右記の図のようになります。
さて、エアブラシの選択ですが、結論から先に言うと、ダブルアクションであることはもちろんですが、ズバリ 「ガンアクション」を選ぶべきです。また、ガンアクションにも下記の2系統あります。
■ダブルアクション-ボタン式-ガンアクション
■ダブルアクション-トリガー式-ガンアクション
です。
なぜか日本のメーカーからは、このガンアクションという動きをするエアブラシは、トリガー式(引き金式)しか発売されておらず、世界でもボタン式のガンアクションを発売しているメーカーは、ドイツのHADER&STEENBECK社のみです。
それではその特徴について詳しくお話します。
■シングルアクション
シングルアクションは、主にプラモデルなどの色付けなどによく使用されいている種類で、いわゆるエアブラシの入門機種です。構造はシンプルで、レバーを引くと塗剤とエアが同時に噴出されます。欠点は微妙な表現ができないことで、いわゆる「半クラ」操作ができないことです。半クラとは、クルマで言うと、今はオートマチック車ばかりになりましたが、マニュアル車でいう半クラッチのことです。エアブラシの技術は、エアと塗料の量を微妙に調節をしながら、描く技術を使いますが、シングルアクションは、スイッチのONとOFFしかないために、それがむずしいと言えます。
■ダブルアクション
シングルアクションとのいちばんの違いは、ボタン式、トリガー式を問わず、まずはエアが出始めて、さらに引くと徐々に塗料が出始めていき、戻すと少なくできます。つまり、エア量と塗料量を2系統でコントロールできて、エアブラシの第1条件は、まずはダブルアクションであることです。
■ボタン式(上のボタン操作)かトリガー式(下の引き金操作)か?
かつてエアブラシといえば、ボタン式しかありませんでした。トリガー式が出だしたのは、意外ですがごく最近のことです。したがって、エアブラシをボタン式から始められた方が、ほとんどではないでしょうか。トリガー式について詳しく書いていますので、コチラをごらんください。
■2ディレクションかガンアクションか
さて、いよいよこの章の核心に迫っていきます。
・2ディレクション(2方向)
ディレクションとは「方向」という意味で、ボタン式のエアブラシの操作は、まずボタンを下方向に押し下げるとエアが出て、押し下げたまま後ろ方向に引くと、徐々に塗料が出始め、エアと塗料が混ざり合って霧状に出るわけです。つまり、押し下げる方向と、引く方向の2方向の操作が必要になるため、このように呼びます。
さて、このタイプのエアブラシには1つ問題点が残ります。引いたボタンを戻すときに、ボタンを上方向にリリースして戻した場合は、次のストロークの開始点が塗剤の玉になって出てしまいます。これを防ぐためには、次の2つの方法を用います。
■
ストロークを開始する前に捨て拭きをして、ノズルに溜まった塗料を吹き飛ばしてやる。
■
エアブラシのボタンを戻すときには、「下方向に押したまま戻す」という技術が必要になります。こうしてやれば、ノズルに溜まった塗料をエアで吹き飛ばして終わるために、次のストロークの開始点は玉にはなりません。
したがって、連続的に描くフリーハンドでは、常にボタンを押し続けながら、「引き」と「戻し」をしなければなりません。さきほども述べましたが、日本で発売されているボタン式のエアブラシは、ほとんどが、2ディレクションで、これはボタン式の宿命でありました。
・ガンアクション
ボタンあるいはトリガーの前後方向の操作だけで、自動的に2ディレクションの問題点が解消できる機能が、このガンアクションです。エアブラシも広い意味では、スプレーガンと同じ構造の吹付けツールで、スプレーガンはすべてトリガー式のため、この機能を持っています。よってこの機能のことをガンアクションと呼ぶことにします。ちなみにトリガー式のエアブラシは、すべてガンアクションということになります。
■ガンアクションのボタン式エアブラシが登場!!
さて、いよいよ前出の2ディレクションの欠点を解消する、ボタン式エアブラシが登場しました。ドイツのHARDER&STEENBECK社の"HANSA BLACK "シリーズと、"GRAFO"シリーズは、このガンアクションのボタン式エアブラシです。ボタン式のエアブラシを使いたい方には朗報です。ノズル口径のバリエーションもあって、用途により選べます。ボタン式がよい人は、ぜひこれをお選びください。
【この章で伝えたいこと】
エアブラシをはじめるあたって、真っ先に選ぶボタンの機種は、ハンザブラック381です。理由はガンアクションであることと、エアブラシの標準ノズル口径の0.3mmであることです。これならば用途が広く、0.3mmなら応用がききます。極細線が引きたいとなれば、さらに細い口径を選択します。また、塗剤によっては詰まりやすいケースもあるので、注意が必要です。溶剤型塗料ならば0.2mmでもスムーズに出ますが、アクリル絵具ならば0.4mmを選ぶほうが賢明です。
また、頻繁に色を変える場合は、グラフォを選ぶとよいでしょう。理由はカップを複数持つと、ワンタッチで取り替えられるので、とても便利です。グラフォはプロ好みのデザインで、アーティストに満足感をもたらしてくれます。
・コラーニ
とてもユニークなデザインをしているコラーニも、ボタン式ですが、おなじくこのガンアクションという動作をします。エルゴノミックデザインで、グリップはソフトで、手にぴったりフィットします。
|