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■デュポン スタンドハイド
現在、デュポンでは2010年までに国内の自動車補修用と量の10%が水性化するとみており、販売体制の強化や日本における水性塗料のノウハウを蓄積している。また、先頃、輸入車ディーラーの最大手ヤナセが補修塗料の水性化を同社のスタンドハイドで進めることを発表した。
一方トヨタも7月より水性塗料を純正品として発売することはすでにお伝えしたとおり。ここにきて水性化の動きに拍車が掛かり始めた格好だ。
前回に引き続いて、今回はデュポンの自動車補修用塗料スタンドハイドによるトライアルの模様をレポートする。場所はボディーリペア技術研修所(BRTC)にて行われた。
当日5月25日の天候は終日、雨模様で水性塗料には厳しい条件となり、外気温度20℃、湿度77%( 正午観測 ) であった。
■ 水性トライアル概要
塗料はスタンドハイドを使用し、作業はBRTCの棚橋専任講師が担当した。サポートをデュポン尾崎、奥田の両デモンストレーターが務め、作業の補助や、スタンドハイドの取り扱いについて適宜アドバイスを行った。
実験内容は前回のBASFと同じ。塗色も同じくトヨタの199と1C0。スプレーガンはサタジェット 3000HVLP(デュポン推奨ガン)とデビルビスルナの2種類(口径はともに0.3mm)で行った。パネルはボカシ塗装用(画像B)の2種類。合計8枚に塗装した。199はムラを観測するために、1C0はトマリを見るために選定した。
前回同様、トライアルの詳しい時間経過を表にまとめましたので参考にしていただきたい。なお、掲載の作業時間は前回のBASF同様、メーカーとの打ち 合わせの時間も含まれている。したがって、慣れてくればより短い時間で作業を終えられる。
■ 調色
調色作業は199 、1C0とも2回で終了した。作業に当たった棚橋講師は「色がしっかり効いて調節しやすかった」とコメントしている。
調色に際しては原色を混合して、専用の水で希釈すると作業可能になるので溶剤系との取り扱いで差はない。また、塗料の粘度は高いが、ハイソリッド系塗料で慣れているとよりスムーズに作業はできるだろう。今回は湿度と気温を考慮した結果、希釈率を一律40%で行った。( マニュアルでは10%)
■ 塗装
脱脂は溶剤系脱脂剤と水性専用脱脂剤の2工程で行う。これは水性塗料では共通で必要な作業となる。
塗装の方法はボカシ、ブロックの間に大きな差はない。(表 5,6) 水性は圧膜に塗るとムラが出やすい性質がある。そのため1回目にウェットでしっかり塗り、ムラが 発生しやすい工程を前にもってくる。続いて 2 回目で色決めをミディアムコートで塗る。3回目では色ムラを消すミストコートを行う。ボカシ塗装の場合はさらに 4回目でボカシを行い、広範囲で薄く塗る工程で行う。
今回の実験では199ボカシ塗装の3回目の色ムラ消しと4回目のボカシをスムーズにするために圧力を下げている。
また、スタンドハイドと組み合わされるハイプロクリヤーは専用ハードナーと3:1の割合で混合して使用する。クリヤーは肉ヤセを起こさずツヤ引けがなかったため、ミディアムコートからウェットコートを重ねて一気に塗り重ねた。「作業性と品質の良いクリヤーだからできた手法だ」と棚橋氏はコメントしている。
【水性塗料の品質は向上している】
水性塗料の使い勝手が通常の溶剤系に近づいてきているということを改めて確認できた。しかしながら、溶剤系とまったく同じとはいかないことも同時に理解してほしい。
塗装工程でいえば、溶剤系ならばライトコートから徐々に塗膜を厚くするが、水性ではその逆で最初ウェットで塗って徐々に膜厚を薄くする。 たとえば、水性塗料はウェットで塗った場合に色ムラが出やすい。溶剤系と同じく、最後にウェットコートで塗ってムラが発生すれば、もう一度ミストコートを施して色ムラを消す工程を加えなければならない。効率よく作業するには最初に厚膜に塗るほうがベストといえる。
また、ミストコートで塗装を行うと溶剤系ならば塗装面がザラついてしまうが、水性の場合はなじみがよいため表面がザラつくことはないなど、水性ならではの特性もある。
こうした留意点を押さえれば水性塗料は環境に優しく、現実的に使える塗料だ。今のうちから少しでも早く水性塗料に触れて特徴をつかんで欲しい。最後に今回は雨という水性塗料にとっては不利な条件で行った乾燥時間であることを付け加えておく。
■参考資料 スタンドハイド ベースコート。スプレーガンはサタ3000HVLP使用のデータ。実際の作業時間、ブロアーを当てた乾燥時間のみ
| 199ボカシ |
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199ブロック |
| 作業内容 |
塗装時間 |
乾燥時間 |
作業内容 |
塗装時間 |
乾燥時間 |
| 塗装1回目 |
37秒 |
6分37秒 |
塗装1回目 |
26秒 |
3分28秒 |
| 塗装2回目 |
1分24秒 |
9分39秒 |
塗装2回目 |
52秒 |
3分17秒 |
| 塗装3回目 |
48秒 |
6分01秒 |
塗装3回目 |
21秒 |
2分26秒 |
| 塗装4回目 |
26秒 |
10分10秒 |
実質時間 |
1分39秒 |
9分11秒 |
| 実質時間 |
3分15秒 |
32分27秒 |
トータル |
10分50秒 |
| トータル |
35分42秒 |
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| 1C0ボカシ |
|
1C0ブロック |
| 作業内容 |
塗装時間 |
乾燥時間 |
作業内容 |
塗装時間 |
乾燥時間 |
| 塗装1回目 |
44秒 |
7分05秒 |
塗装1回目 |
37秒 |
3分58秒 |
| 塗装2回目 |
1分32秒 |
7分30秒 |
塗装2回目 |
57秒 |
3分20秒 |
| 塗装3回目 |
49秒 |
4分40秒 |
塗装3回目 |
30秒 |
2分39秒 |
| 塗装4回目 |
21秒 |
3分12秒 |
実質時間 |
2分04秒 |
9分57秒 |
| 実質時間 |
3分26秒 |
22分27秒 |
トータル |
12分01秒 |
| トータル |
25分53秒 |
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