プッシュプル式塗装ブースの内圧制御

プッシュプル式の塗装ブースには給気ファンと排気ファンが付いています。 そして、この2つのファンは風量のバランスを制御しなければなりません。

「給気ファン > 排気ファン」の場合は塗装ブース内は正圧になります。正圧とは、室内の空気の圧力が外の空気の圧力より高い状態のことを言います。 おおげさに言えばブースが膨れるわけです。この場合は塗装ミストの排気効率が悪くなります。

「給気ファン < 排気ファン」の場合は塗装ブース内は負圧になります。負圧とは、室内の空気の圧力が外の空気の圧力より低い状態のことを言います。 おおげさに言えばブースが縮むわけです。この場合、塗装ミストの排気効率は良くなりますが、ホコリが付きやすくなります。 塗装ブース内は密室ですが、完全に密閉されているわけではありません。例えば、出入り口やパネルの隙間などから、空気とともにホコリが進入しやすくなります。 自然給気式の塗装ブースがプッシュプル式に比べてホコリが付きやすいのと同じことです。

また、塗装ブースの使用時間を重ねていくと、徐々にフィルターの目が詰まってきます。 特に排気フィルターは塗装ミストが付着していくので、給気フィルターに比べ、早い速度で目が詰まってきます。 はじめは給気と排気のバランスがとれていたとしても、塗装ブース内圧は稼働とともに刻々と変化してきます。 内圧が変化したときに、なんらかの方法でこのバランスを保たなければなりません。

多くのプッシュプル式塗装ブースには排気ファン側にダンパーと呼ばれる弁が付いています。 このダンパーを制御することによって内圧を調整する構造になっています。 この制御は機種によって、単純に手動で開閉を行うものや、エアー駆動で開閉するものなどがあります。 また、これをコンピューター制御により自動で調整する機構を持つ塗装ブースもあります。

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