ターナー 和さびの塗り技術について ■町屋再生に使う「ターナー 和さび」の原料は、天然黄土や天然弁柄などの土顔料、菜種油を燃やした煤、赤松の根を燃やした煤を使っています。これらを漆喰に特殊樹脂を加えて塗料化したものです。 ■通常は、「ターナー 和さび」を水20%~30%添加して、1回に0.1kg/㎡で塗り、これを2回~3回塗りで仕上げます。 ■木目を生かす塗装は、「ターナー 和さび」を水を多めに薄めて、ステイン調に塗ります。 ■新材を「時を経た仕上げ(エイジング)」にする場合は、バーナーで表面を焼いてから、真鍮製のワイヤーブラシで水洗いして少し表面を落とす。このときブラシは円状に動かさず、縦方向に引き洗いするよう心がける。回りと調和するように、色を合わせて塗装することがポイント。複数の色をタンポ塗りすれば、エイジングタッチを表現しやすい。 ■漆喰が浮いている場合は、その箇所を取り除き、全面に漆喰シーラーを塗り、練り漆喰で欠損部分を埋めて、一旦乾燥させる。その後全体に漆喰塗料を塗ります。水20%~30%を加えて、1回に0.1kg/㎡で塗り、これを2回~3回塗りで仕上げます。色漆喰にするには「ターナー 和さび」または「天然」で調色してください。 ■01漆喰塗料(白)は本物の漆喰を塗料化しました。 ■「天然」で使用している顔料は下記のとおりです。 ・天然21焦茶・・・二酸化マンガンと水酸化鉄を含む土を焼いたもの ・天然22松煙墨・・・赤松の根を燃やし、煤を使用した本物の青墨 ・天然23油煙墨・・・菜種油を燃やした煤を使用した本物の茶墨 ・天然黄土25・・・古からある顔料で、水酸化鉄を含む黄土 ・天然26狐・・・酸化鉄を含む天然土 ・天然27樺・・・酸化鉄を含む土を焼いたもの ・天然28枯茶・・・含二酸化マンガン、水酸化鉄を含む土顔料 *特に「天然」は天然材料を使用しているため、各ロット毎に色ブレがございます。 左側(濃):20%加水3回塗り ⇔ 右側(薄):10倍希釈3回塗り
歴史的景観を残す京町屋は、後世に残すべき、かけがえのない財産です。「ターナー 和さび」は、その町屋を再生するために開発された専門塗料です。新しい木材は時を経たような仕上げを施し、古材は、難燃処理、防腐、防蟻処理を施術し、町屋を再生します。